こわいもの。

私の唯一こわいもの。それは


『幼虫』。



幼虫と言っても毛虫や芋虫系の、あのウネウネとした蠕動運動をする幼虫である。



なぜこわいのかは不明。


ただ、こわい。

物心付いたときからこわかった。



ふいに姿を見かけたときは、心臓が「キュッ」と縮まり、身体が硬直する。
山や草むらなど、できれば行きたくない。

コンクリートジャングルが一番安心する。

蛾やゴキさんなどはいっこうに平気なのに▪▪▪。



ある時どこかの幼稚園の横を通りかかった時、園児たちが

「あ!毛虫や~~!先生に見せよう♪」

と、嬉しそうにキャピキャピと話しているのが聞こえた。


私はその時

「幼稚園の先生にならなくて良かった▪▪▪なっても逆パワハラ(って言うのか??)で即効退職してたな」

としみじみ思ったことがある。


ちなみにナースは幼虫と縁がないって思っていたけど、そうでもなかった。身体の壊死組織の治療として「マゴット療法(うじ虫療法)」と言うものがあるからだ。

マゴット療法については、また次の機会に▪▪▪_| ̄|○



そんな感じで幼虫がこの世で一番こわい(嫌いではなくこわい)。

がしかし、こわいものを克服し、こわいものがない最強の人間になってみたいと思う。
なので、なんとか克服するために、頑張ったことがある。

手始めに、まず幼虫に慣れようと思い、たくさん画像を見ることにした。
ちなみに私はリアル幼虫だけでなく、絵本やぬいぐるみ、イラストも直視できない。

ある時など、雑誌を見ていて、クロワッサンの写真を見て悲鳴を上げたことがある。よく見たら大好きなクロワッサンだったのだけど(T_T)

それほど幼虫がこわいのに、リアル画像なんて見たら本当に心臓が止まってしまうのではないか▪▪▪??

ドキドキしながら、パソコンで

『毛虫 画像』

と検索し、画像を開いた。



もともと『self S』(自分で自分をいたぶって喜ぶこと)なので、こわいこわいと言いながらも、どこかワクワクしていた。

画像なら実害はないし、安心できるからだ。


毛虫の画像を見た。


そこには見たこともないような鮮やかな姿かたちをしたコや、見慣れたコ、群れをなしているコたち▪▪▪と、実にたくさんの画像があった。

よく見ると可愛い顔をしたコもいるし、猫みたいにモフモフで柔らかそうな毛並みのコ、ネットで話題の『キティちゃん似の毛虫』もいた。

なーんや、毛虫ってけっこう普通やん!
実物見るのはイヤやけど、写真ぐらいならこれからはOKかも?!
毛虫だって言ったら地球上の大切な命。
こわいことないって!!

と思った。


第一の難関はクリアかな?
ヨカッタヨカッタ▪▪▪。


と思った。



がしかし。


10分程したあと、全身に小さなブツブツがたくさんできているではないか?!!!

かゆいっ!!!

なんだこれ?
蕁麻疹??



びっくりした。


幸いブツブツは直ぐに消えた。
かゆみも治まった。

だけど、全身のざわざわした感じは翌日も残っていた。


これは、軽ーい拒否反応かもね。


幼虫克服は無理かもね。


山や草木に近づかず、コンクリートジャングルで生きていくのが一番無難かもしれない_| ̄|○